不妊症の治療に関して
不妊症の治療
不妊治療には、大きく分けて3つのステップがあります。
不妊治療は、この3つのステップを踏まえ、これまでの不妊期間や、過去に受けた不妊検査と不妊治療の内容を考慮したうえで、
タイミング法、人工授精、さらには高度生殖医療である体外受精や顕微授精といった、各種の不妊治療法を選択していく必要があります。
① 第1のステップ
不妊検査を進めながら、超音波検査や医療用の排卵検査薬により排卵日を推定して夫婦生活を持たれる、タイミング法を中心に行っていきます。
タイミング法の妊娠率
一般的に、タイミング法での妊娠率は、不妊症ではないカップルで約20%、不妊症のカップルで約5~8%とされています。
治療期間の目安
治療期間の目安は、明らかな不妊症の原因のない方で約6ヶ月です。
1ヶ月に1回タイミング法を行うとして、おおよそ6回目までに、タイミング法で妊娠可能なカップルは妊娠し卒業されていきます。
よって、6回目となる6ヶ月以降は、タイミング法で妊娠することの難しいカップルの割合が多くなるため、妊娠率が低下していきます。
一方、これまでに基礎体温表や市販の排卵検査薬を用いて夫婦生活を持たれてきたカップルは、行った夫婦生活の何回かは排卵日と一致していた
可能性が高いため、タイミング法による治療期間の目安は約3カ月です。
② 第2のステップ
第1のステップで指定された期間にタイミング法を行い、それでも妊娠に至らなかった場合には、人工授精を行う第2ステップへ移行します。
人工授精による妊娠率の上昇は、以下のような様々な要因によってもたらされます。
- ① 運動率や前進率の高い精子のみを選別して使用できるため
- ② 精液中に含まれる受精に不利となる異物や微生物を洗浄により除去できるため
- ③ 精子を直接子宮内に入れることで頚管粘液による精子への影響を回避できるため
人工授精の妊娠率
一般的に、人工授精での妊娠率は、約8〜10%とされています。
当院の人工授精では、通常のクリニックで用いられる洗浄液よりも高い妊娠率を誇る洗浄液を用いると共に、精子洗浄濃縮法を2回行うことで
さらなる妊娠率の向上を図っており、現時点での妊娠率は15.1%となっています。
治療回数の目安
人工授精による治療回数の目安も、タイミング法と同様に約6回とされています。
人工授精で妊娠可能なカップルは、6回目までに妊娠し卒業されていくからです。
よって6回目以降は、人工授精で妊娠することの難しいカップルの割合が多くなるため、妊娠率が低下していきます。
③ 第3のステップ
第1と第2のステップで妊娠に至らなかったカップルには、第3ステップである体外受精や顕微授精も考慮して頂くことになります。
当院でも、可能な限り早期に体外受精や顕微授精を開始する予定ですが、当面は不妊専門クリニックと同レベルの不妊検査を進めていきながら、
タイミング法や人工授精といった、一般不妊治療を行っていきます。
当院の不妊治療について
花小金井レディースクリニックでは、日本専門医機構産婦人科専門医、日本生殖医学会 生殖医療専門医である院長が不妊治療を担当しております。当院ではなるべく負担の少ない検査で効率よく不妊検査を進め、不妊治療の早期開始を実現しています。
また、医療法人社団時正会佐々総合病院や公立昭和病院、武蔵野赤十字病院などの高度医療機関と連携体制を敷いております。大きな病院での治療が必要な場合は、適宜ご紹介をさせていただきます。
不妊でお悩みの方は当院までご相談ください。